住宅(新築・中古、戸建・マンション)を購入する際には、多くの人が現金一括で購入資金を用意することは大変であり、多くの場合、金融機関の住宅ローンを利用しています。
つまり、住宅ローンを利用できれば住宅購入に近づきますが、住宅ローンを利用できないと住宅購入が難しくなります。
難しいことに、金融機関は誰にでも住宅ローンを利用させているわけではなく、残念ながら、断られてしまう方も一定数存在されております。
それではいったいどのような理由で断られているのか確認してみました。
|住宅ローンは年収、勤続年数、年齢で断られることが多い
国土交通省が分譲住宅または中古住宅を購入し入居した人へお願いしたアンケート(令和2年度住宅市場動向調査)の回答結果の中から、住宅ローンの申し込みに際し
「融資条件を厳しく(融資額減額等)しないと融資は一切できない」または、
「融資は一切できない」と判断された経験があった人の理由をまとめたものです。
分譲住宅も中古住宅も、ともに一戸建てとマンションを含んでいます。
分譲住宅・中古住宅共に断られた理由で最も多いのは
1位「年収」
2位「勤続年数」
その他では「年齢」や「勤務形態」が比較的多くなっています。分譲住宅と中古住宅で大きな違いが見られるのは「担保評価額」で、中古住宅の場合は担保価値を厳しく見られる傾向がありそうです。
融資条件を厳しくされたり断られたりした経験があった人は13~14%で、大多数の人はこれらの経験がなかったと回答しています。
しかし、アンケートの対象者は分譲住宅や中古住宅を購入して入居した人であり、断られた経験はりますが、結果として無事に購入できた人たちです。つまり実際は断られて購入できなかった人や、断られそうだから申し込む前に購入を断念した人などはこのアンケートの回答対象にそもそも含まれておりません。
|事前に対策できることを明確に把握しておく
「わからないとその他を除く」の断られた理由は、国土交通省が作成しているアンケート調査票に載っている選択項目です。
つまり国土交通省も、これらの理由で住宅ローンを断られる可能性があると想定しています。
住宅ローンを利用するにあたり不安を感じる方は、これらの項目の不安要因を取り除いてから申し込みをされた方が、スムーズに審査が進められそうです。
年収が不足気味であれば、収入を増やす(例えご夫婦の収入合算)、自己資金を増やす、もしは購入額を抑えてみる等の対策ができます。
勤続年数が短いようであれば、1年待ってから申し込む、もしくは、住宅ローンを借りるまで転職しない等の対策ができます。
住みたい家があるのに、住宅ローンを断られたことで、購入を断念するのはかなり辛いことです。そのような思いをしないためにも、事前にできる対策はなんでもしておくことが大切です。
住宅ローンを利用することができなければ、夢のマイホームが夢で終わってしまいかねません。自力(すべて自己資金)でマイホームを手に入れる強い意志も大切ですが、貯まるまでの時間と、それまでの住居賃料を節約するためにも、賢く住宅ローンを利用してみるのも、一つの方法ではないでしょうか。
出典:国土交通省 住宅局 「令和元年度 民間住宅ローンの実態に関する調査 結果報告書」(2020年3月13日 報道発表資料修正版)をもとに、株式会社Lio作成
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