住まいと結露について
- Lio Inc.
- 2020年12月19日
- 読了時間: 3分
私たちの暮らしの中には「結露」という不快な現象があります。
結露は、窓枠やガラスを水滴などで汚すだけでなく、さまざまなトラブルを引き起こす住まいの大敵なのです。
この記事では、
1結露発生のプロセス
2結露によるトラブル
3結露を抑えるための方法
についてご説明いたします。
どんなに高性能なサッシを使用してもそれだけでは結露を完全に防ぐことはできません。
暮らし方や自然環境も結露発生の原因となっているのです。
1.窓の結露発生プロセス
結露はどのようなときに発生するのでしょうか。
その発生プロセスを窓の結露を例に見てみましょう。
①室内で水蒸気が発生する
②冷たい外気が窓の表面温度を下げる
③水蒸気を含んだ室内の空気が窓に触れる
↓
窓の表面温度が露点温度より低い時、窓の表面に結露が発生します。
※露点温度:室内の空気に含まれる水蒸気は一定温度以下になると結露しはじめる。
その時の温度を露点温度といいます。
水蒸気の発生源は、観葉植物、お風呂のお湯、人体、料理中の鍋などさまざまです。
2.結露によるトラブル
結露は私たちの生活や住まいに対して、さまざまな悪影響を及ぼします。
結露が引き起こすトラブルの例を、被害の度合に応じた3段階に分類してみました。
これをご覧いただければ、なぜ結露対策が必要か、お分かりただけると思います。
第1段階 こんな症状は結露が原因
・タンスの後ろがジメジメしている
・窓やカーテンがビッショリしている
・押入れがジメジメしている
第2段階 放っておくとこうなります
・カビの発生
・カビの胞子、ダニのふんや死がいが浮遊
・ダニの大量発生
第3段階 こうなっては大変です
・健康に悪い環境になる→ハウスダストに起因するアトピーや喘息症状
・黒カビの大量発生により、クロスのカビ汚れが目立ち、家の景観を損ねる
3.結露を抑えるためのポイント
結露は、室内の空気が露点温度より冷たくなったところに発生します。
そのため、室内に露点温度より冷たくなる場所を少なくしたり、室内に必要以上に水蒸気を発生させないことが必要です。
Point1 断熱サッシの使用
断熱サッシは、外気の冷たさを室内側に伝えにくくします。窓枠やサッシの室内側表
面温度を下がりにくくすることで、結露の発生を防ぎます。
Point2 建物の断熱化
断熱材は、外気の冷たさを室内に伝えにくくするとともに、建物の保温性を高め、室
内温度を下がりにくくする効果があります。
Point3 十分な換気をする
水蒸気量をゼロにするのは不可能です。そこで、室内で発生した余分な水蒸気は、換
気扇を回したり窓を開けたりしてこまめに外に排出するようにしましょう。
・炊事や食事中に出る水蒸気
・就寝中に体から発散される大量の水蒸気
・鉢植えが出す水蒸気も無視できません
・浴室や洗面所から出る水蒸気
Point4 水蒸気の発生そのものを減らす
室内で発生する水蒸気に無関心だった生活から、発生を抑える生活へ。暮らし方や住
まい方を少し工夫することも、結露を抑えるためには必要です。
・洗濯物を室内になるべく干さない
・お風呂のフタは開けっ放しにしない
・加湿器のご使用は控えめに
・密閉型の暖房機(FFストーブなど)や水蒸気が発生しない暖房機(エアコン、電気
ストーブ)を使う
サッシだけでなく、建物の断熱化や住まい方に注意することも大切です。
出典資料:株式会社LIXIL カタログ「TOSTEM 断熱アルミ窓サーモスA/防火戸FG-A P298」
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